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記載 |
病名 |
読み方 |
解説 |
1 |
大関 胎毒天皇 |
胎毒 |
たいどく |
胎毒は乳児の湿疹で、江戸時代は疱瘡・麻疹の原因とも考えられていた。 |
2 |
関脇 卒中之前司胸閉 |
卒中 |
そっちゅう |
脳卒中のこと。 |
3 |
小結 風邪之守平乗移 |
風邪 |
ふうじゃ、かぜ |
風邪が人から人へうつること。 |
4 |
前頭 心痛納言虫歯転雁 |
虫歯 |
むしば |
虫歯で七転八倒する。 |
5 |
前頭 癲癇六郎泡吹 |
癲癇 |
てんかん |
癲癇の発作が起こる。 |
6 |
前頭 起利判官寒雁 |
起利=瘧 |
おこり |
起利は瘧(おこり=マラリア)のことで、高熱のため寒気を感じる。 |
7 |
前頭 眩暈之四郎倉々 |
眩暈 |
めまい、げんうん |
目が回ってクラクラする。 |
8 |
前頭 難儀六郎骨瘡 |
骨瘡 |
ほねがさ |
性感染症の梅毒が骨にまわり、重症となる。 |
9 |
腹痛江直呑 |
腹痛 |
ふくつう、はらいた |
腹痛のこと。 |
10 |
大便津貝浦長 |
大便津貝 |
だいべんつかえ |
大便がつかえて出にくい。 |
11 |
下里腹之助浦行 |
下里腹 |
げりはら |
下痢腹でトイレに通う。 |
12 |
嘔吐関之介灰吹 |
嘔吐 |
おうと |
嘔吐すること。 |
13 |
大食茂無之輔 |
大食 |
たいしょく |
大食いのこと。 |
14 |
盗汗柿五衛門 |
盗汗 |
ねあせ |
盗汗=寝汗をかくこと。 |
15 |
麻痺治郎右衛門 |
麻痺 |
まひ |
麻痺のこと。 |
16 |
痰十郎左衛門 |
痰 |
たん |
痰のこと。 |
17 |
頭痛之助鉢巻 |
頭痛 |
ずつう |
頭痛時に痛みを和らげるために鉢巻をする。 |
18 |
癇症太郎腹立 |
癇症 |
かんしょう |
癇症は神経過敏で怒りやすいこと。 |
19 |
水腫之太夫腹直 |
水腫 |
すいしゅ、みずばれ |
水腫はむくみのこと。 |
20 |
血之道寒計之介 |
血之道 |
ちのみち |
血の道は冷えや逆上せなどの婦人病を指す。 |
21 |
◆湿十郎冷成 |
◆湿 |
しつ |
しつ(梅毒)の症状か。 |
22 |
寝冷左衛門胸治 |
寝冷 |
ねびえ |
寝冷えのこと。 |
23 |
食傷二郎吐直 |
食傷 |
しょくしょう、しょくあたり |
食あたりで吐く。 |
24 |
霍乱太郎夏病 |
霍乱 |
かくらん |
霍乱は日射病や急性腸カタルなど、夏季に起こりやすい病気。 |
25 |
踵之庄司魚之目 |
魚之目 |
うおのめ |
ウオノメ |
26 |
曲足引右衛門風疾 |
風疾 |
ふうしつ |
風疾は、風(ふう)という邪気が体内に入ることで、中風を指す。 |
27 |
落馬之助腰打 |
落馬 |
らくば |
落馬して腰を打つ。 |
28 |
山江忘之助健忘 |
健忘 |
けんぼう |
健忘症か。 |
29 |
吹◆◆◆◆◆◆◆◆ |
- |
|
<不明> |
30 |
はす次郎助穴直 |
- |
|
<不明> |
31 |
けぎれしたのを |
けぎれ |
けぎれ |
陰部の毛が切れることで、江戸時代はこれを防ぐために軽石で処理をした。 |
32 |
がんがさぼり之介 |
がんがさ |
がんがさ |
雁瘡をボリボリかく。 |
33 |
阿せものぜんしゆを治 |
阿せも |
あせも |
あせものこと。 |
34 |
わきがくさミの介 |
わきが |
わきが |
わきがは腋がくさい症状のこと。 |
35 |
釜元三介水虫 |
水虫 |
みずむし |
水虫のこと。 |
36 |
しもやけの間かゆがり |
しもやけ |
しもやけ |
しもやけにかかってかゆい。 |
37 |
すはりたこ右衛門黒◆ |
すはりたこ |
すわりだこ |
仕事などで座ったままのことが多いと、でん部などにたこができる。 |
38 |
そこしなのてとけ立 |
とけ |
とげ |
とげのこと。 |
39 |
そら手ぶら右衛門 |
手ぶら |
てぶら |
手ぶらは脱臼のことか。 |
40 |
踏みぬきただきりし升 |
踏みぬき |
ふみぬき |
釘などの踏み抜いて怪我をすること。 |