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薬の神様のお祭り(2006.10.13)
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神農像

 その土地に伝わる伝統的なお祭りは、そこで暮らす人々にとって心踊る楽しみな出来事です。
 賑やかな祭囃子や、大がかりな山車や御輿など、私もお祭りの雰囲気は大好きです。
 四季の変化に富んだ日本では、季節やその土地ならではの特色のあるお祭りが、たくさん催されています。

 薬の世界でも、薬の神様“神農”をまつる「神農祭」が、毎年秋に執り行われています。
 “神農”とは、古代中国に伝わる伝説上の薬祖神です。二本の角を持ち、草の葉の衣服に身をつつみ、草を嘗めている姿が典型的な“神農”の特徴です。4000〜5000年前ともいわれる伝説上の神ですが、身近な草や木の薬効を調べるために、自らの身体を使って、薬となる植物を発見したという伝説があります。

 そうした由来から、製薬会社が多く集まっている、大阪道修町にある少彦名神社では、古くから医薬の神様としてあがめられてきました。日本の薬祖神である少彦名命とともに、「神農さん」の名称で、町の人々に親しまれています。
 神農祭の当日、この町では道修町通り(御堂筋と堺筋に挟まれた区域)に、たくさんの露天が軒を連ねて終日参拝者で賑わいます。五葉笹につけた「張子の虎」(写真b)が参拝の人々に配られることでも有名です。

薬祖神のお守り  笹についている赤い札の表面には「祈願 家内安全 無病息災」とあり、その裏面には「張子の虎について」の説明が書かれています。
 同様の薬祖神のお守りは、東京の「おけら壷」(写真c)、名古屋の「蒲に白兎」(写真d)、京都の「御守袋」(写真a)などがあります。どれも  疫病除けのお守りとして、参拝者に配られるものです。
 今年も間もなく神農祭が開催されますよ。各地の神農祭へお出かけになってみてはいかがでしょうか。


<各地で開催される神農祭>
大阪府中央区道修町の少彦名神社:11月22日〜23日(2日間)
東京都文京区の湯島聖堂:11月23日
名古屋市中区丸の内の少彦名神社:10月13日(毎年10月15日頃)


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