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たくさんの人の手で。(2005.07.15)
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建設工事風景

 薬草園・薬木園とも緑が濃くなってきた今日この頃、一気に図書館の建物が立ち上がってきたように見えます。建設工事もいよいよ本格的になってきました。

 地鎮祭は昨年の暮れ、基礎工事が始まったのは寒風ふきすさぶ最中でした。春、桜が青葉に変わった頃、土台部分にコンクリートが流し込まれ、次に壁や柱の鉄筋が組まれ、梁や壁の作業も次々と進んでいきました。

 1986年に展示館を建設した時には、半年ほどお休みをいただきましたが、今回は工事車両の迂回路を作っていただき、博物館をお休みせずに工事を進めていただいています。私たちの学芸員室は本館の3階、工事現場をちょうど見下ろす位置にあり、工事の一部始終を見ることができます。北側の窓から、館長と肩を並べるようにしていつも拝見しています。

 作業の方は、みな黙々と自分の担当している作業を進めていきます。鉄筋をクレーンで吊る人、鉄筋を組み上げる人、更にそれを固定していく人・・・と見る間にできあがっていきます。コンクリートを流し込む作業も、コンクリートミキサー車から流れ出るコンクリートを一面に広げる人、空気が入らないよう震動する機械でならす人、少し乾いたところで機械を使って表面を平らにする人、そこを更に手作業で修正する人。あっという間に鏡のように平らな面ができあがっていきました。

 普段は横からしか垣間見ることができない工事現場ですが、こうやって上から見せていただくと、実に多くの方の作業によって建物が作られていく様子がよくわかります。半年余り見てきましたが、いかに機械化が進んでも、やはり最終的には人の手によってものが創り出されてくることにあらためて感動しました。そして、この図書館に収蔵される数々の貴重な書籍も、やはり多くの人の手により書かれ、編まれ、刷られ、そして保存されてきたものばかりです。人の手で作られたものが、人の手で作られた建物に収まるのは、なにかとても幸せなことだと思います。

 これからまだ炎天下での作業を経て、秋風が吹く頃までまだまだ建設作業が続きます。そしてこれからは内装や什器備品のお仕事も入ってきます。どうか、この図書館建設にかかわるすべての方が、安全でありますように。

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