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親子で学ぶ夏の1日(2003.08.13)
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くすりの博物館学芸員の野崎藍花です

 いよいよ夏休みも残り少なくなりました。先日の親子教室では、さおばかり(桿秤)作りを行いました。くすり博物館で、はかりの教室を開催したのは初めてでしたので、参加者の皆さまに楽しんでいただけるかどうか不安でしたが、家族で仲良く相談しながら実際に使えるさおばかりが完成したので、私はホッとしているところです。

 内藤記念くすり博物館では、「スパイスからのカレー作り」、「草木染め」、「丸薬作り」、「リース作り」、「ポマンダー作り」そして「さおばかり作り」といった内容の夏休み親子教室を、18年間にわたって開催してきました。

 親子教室を企画する際に、私たち学芸員が共通して心がけていたことが2つあります。1つは、通常の博物館見学だけでは触れることのできない、古い実物資料を動かしたり、野外で生育する植物を観察したり、昔の道具の説明を詳しく聞いたりするような体験型の学習教室とすること。そして2つめは、学校では同じ学年だけで授業が進められますが、博物館の教室では年齢の異なる兄弟や大人も一緒に学ぶため、小学校1年生から大人まで、誰もが楽しく学べるような内容の講座を開催すること。授業参観日に、子どもさんの授業中の様子を後ろから眺めることはあるでしょうが、椅子を並べて一緒に学習する機会は少ないことと思います。そこで同じ視点に立って、親子や兄弟で一緒に学べる触れ合いの場を提供したいと思っています。

 くすり博物館の親子教室の感想文には、「親子で机を並べて一緒に勉強するのは初めて!」というお母さんや、「自分の方が夢中になってしまった!」というお父さん、「自宅に帰って家の中のモノをはかってみたい!」「夏休みの自由研究にする!」という子どもさんまで、感じ方はさまざまでしたが、科学的なはかりの仕組みについて楽しく学んでいただくことができたようです。子どもたちのキラキラ輝いた瞳に接したとき、開催までの準備に費やした苦労や疲れがとれたような気がしました。

 学校教育が週休2日制となって、博物館の役割は今後ますます大きくなりつつあるともいわれています。また、親子で一緒に何かに取り組む機会は少なくなっていますが、博物館などの文化施設を有効に利用することを考えてみてくださいね。身近なところに博物館や資料館、図書館、植物園や動物園、開かれた講座があり、それぞれの施設が皆さまの参加をお待ちしていますよ。

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