不眠症患者様と主治医をお迎えして講演会を開催

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2022年3月

2022年2月にPR部主催のhhc活動として、不眠症の患者様とその主治医である東京女子医科大学附属脳神経センター脳神経外科 客員教授 清水俊彦先生によるオンライン講演会を開催しました。

 

患者様は会社経営をされている50代の働き盛りの方で、不眠症になられた経緯や受診、服薬治療に至る想いを率直にお話しいただきました。患者様は、仕事が充実して多忙になる一方で、そのストレスから徐々に不眠になられました。しかし不眠とわかっていても、「不眠症」へのネガティブなイメージから、医療機関への受診というステップに踏み出すのに、大きな抵抗を感じていたそうです。その後、信頼できる現在の主治医の清水先生と出逢い、以前よりも上手に不眠症とつきあうことができているとお話しされました。

 

患者様と清水先生のお話を伺い、不眠症そのもののつらさだけでなく、患者様が「精神科/心療内科を受診すること」や「睡眠薬を服用すること」への抵抗感をもち、「他人に相談しづらい」などの憂慮を抱えていらっしゃることを痛感しました。また、適切な服薬により、質の良い睡眠をとることで、生活や仕事を充実させることができることも学びました。

そして、患者様が抱える憂慮を解消するために、不眠症そのものに対するネガティブなイメージを払拭していけるような情報発信が必要であると考えました。

            

 当日は感染症対策を徹底して開催しました。患者様・先生・運営スタッフ(当社社員)のみ対面で、

その他のPR部や神経領域の研究開発に関わる社員約20名はオンラインで参加しました。

  

参加者全員は、今回の講演会を通して、日々の業務に対する気付きとモチベーションの向上を実感し、より深い患者様視点を取り入れた事業活動を目指すことを決意しました。参加した当社社員の想いを一部ご紹介します。

  • 不眠症の診療科が精神科であり、精神科受診に対する躊躇から受診の遅れが発生しているという気づきから、不眠で苦しむ多くの未受診の方々の存在を想像しました。古くから治療薬が存在する領域だったため、受診ハードルも低くなっていると思っていましたが、現在も存在する受診アクセスの課題に対し、デジタル技術やリモート診療などで変革する必要性を痛感しました。
  • 眠れない悩みを抱えつつも「どこに相談したらよいかわからない」「病院に行きにくい」「睡眠薬は怖いイメージがある」といったお言葉や、病院に通院するまでに何年もかかったことが、患者様のリアルな悩みであると実感しました。
  • さまざまな悩みやニーズを抱える患者様に対して、薬の安全性や効果、アクセス等について情報提供を丁寧に行うことが、製薬会社の果たす責務であると改めて強く認識しました。
  • 先生も患者様の性格やバックグラウンドを慎重に理解した上で治療に当たられていることが印象的でした。
  • 先生の説明にあった不眠症の背景:基礎的神経活動が高いことが、新たな気づきでした。同じ不眠症でも個々の患者様で背景となるバイオロジーが異なること、それらバイオロジーの理解と並行して脳波などバイオマーカーを駆使して適切な治療薬を選択できる将来をつくっていきたいです。
  • 日本人は欧米などと比して睡眠時間が短い傾向があり、また、寝酒で睡眠につく人も多く、薬に頼る人は少ないと言われています。不眠や服薬のイメージ改善や睡眠の大切さの啓発が、一人でも多くの患者様のお力になれるのではと考えました。