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医薬品アクセス

リンパ系フィラリア症

リンパ系フィラリア症治療薬DEC錠の無償提供を開始
―インド・バイザッグの自社工場から初出荷―

2013.11.18掲載

 エーザイは、自社製のリンパ系フィラリア症治療薬「ジエチルカルバマジンクエン酸塩(略称:DEC)100mg錠」の世界保健機関(以下WHO)への無償提供を2013年10月より開始しました。DEC錠はWHOの集団投薬プログラムを通して、リンパ系フィラリア症蔓延国26カ国でリスクにさらされている2.5億人の人々に向けて、7年間にわたって継続的に提供されます。
 現在、治療薬の一つである高品質なDEC錠が蔓延国で入手が困難な状況にあり、リンパ系フィラリア症制圧に向けて大きな障害となっています。エーザイは、2010年11月のWHOとの調印のもと、当疾患の制圧を目的としてDEC錠を自社で開発し、WHOの事前認定取得を経て、製造と出荷にいたりました。初出荷先は、大洋州のパプアニューギニア、キリバス、ツバル、フィジーの4カ国となります。これらの国々では約625万人*の人々が感染リスクにさらされており、集団投薬プログラムの対象となっています。

DEC錠の包装ボトルおよび錠剤

*WHO Preventive Chemotherapy and Transmission Control (PCT) Databank(2012年現在)
http://www.who.int/neglected_diseases/preventive_chemotherapy/lf/en/

DEC錠の製剤開発から出荷までの経緯について、インド・バイザッグ工場長サンジット・ランバのメッセージを紹介します。

サンジット・ランバ

サンジット・ランバ

グローバルブランド・デマンドチェーン・ユニット
プレジデント 兼 バイザッグ工場長

 エーザイの「医薬品アクセス」向上への取り組みであるプライス・ゼロ製品、DEC錠を開発・製造する施設にバイザッグ工場が選ばれたことを大変誇りに思っております。
 DEC錠は、エーザイがhhc理念にもとづいて、リンパ系フィラリア症の患者様とそのご家族の健康福祉に貢献したいという熱意を持ち、製造している製品です。ただし、DEC錠のプロジェクトを実現させるのは簡単ではありませんでした。様々な課題を乗り越え、エーザイグループ全体で協力して取り組まなければなりませんでした。大きな挑戦の一つは、DEC錠の製剤開発でした。バイザッグ工場の開発チームは、日本の製剤研究チームと協力しながら独自の製剤方法を確立し、既存の高品質なDECのブランド薬と比較して薬理学的に同等でかつ化学的に安定したDEC100mg錠を開発することに成功しました。
 もう一つの大きな挑戦は、エーザイが求める高品質なDECの原薬を、継続的に供給できる原薬メーカーを確保することでした。我々の購買チームは、既存の原薬メーカー、供給パートナー、商社、インドの製薬企業などを調査し、最終的にインドの原薬メーカー2社とDEC原薬の製造・供給について合意しました。
 エーザイが開発したDEC錠はWHOによるGMP査察を経て、申請から10カ月という短期間でWHOより事前認定を取得し、このたびプライス・ゼロのエーザイ製品としてリンパ系フィラリア症の蔓延国へ初出荷をしました。今後も7年間継続して提供してまいります。

DEC錠初出荷のセレモニー(インド・バイザッグ工場)2013年10月25日

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