インドにおけるPPPビジネスモデルの試行

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2011年8月24日掲載

インドにおいて、エーザイはアポロ病院(本部 チェンナイ)(代表 Dr. Prathap C. Reddy)、ならびにHelpAge India(本部 ニューデリー)(代表 Amal Ganguli)と共に、医薬品アクセスの向上を目指すPPP(官民共同)ビジネスモデルの開発に取り組んでいます。PPP(public-private partnership)とは、私的企業と公的機関による共同事業をさし、しばしば非営利団体や非政府組織も関与します。PPPを介し、異なる複数の組織のリソースを革新的な形で組み合わせることにより、新興国におけるヘルスケアの質の向上が期待できます。

アポロ病院はアジア最大のヘルスケア提供施設であり、世界でも3番目の規模を持ち、インド全土、ならびに世界各国に50以上の医療施設を所有しています。1978年に設立されたHelpAge Indiaは、インドの高齢者の支持団体(非営利)です。今回のPPP合意により、エーザイ・アポロ病院・HelpAge Indiaの3者は、アルツハイマー型認知症ならびにうつ病の患者様のために、教育・診察・診断・治療ならびに医療への遵守を向上させるプログラムを共に開発し、実行に移していきます。このような共同プログラムにより、疾患の早期発見・診断や質の高い医療へのアクセスの機会の増大が期待されます。

まず、パイロットPPPプログラムが2011年8月より6ヶ月間にわたって実施され、新しいビジネスモデルの持続可能性について、エビデンスに基づき評価を行います。具体的には、患者様向けプログラムの実施前と後で、財務ならびに公衆衛生上の指標を比較します。この新たなビジネスモデルの目的が、ヘルスケアへの、ビジネスによるアクセス改善であるため、第一の成果は全てのステークホルダーにとっての持続可能性となります。

貧困やヘルスケアのインフラ整備不足は、医薬品や医療へのアクセスへの妨げとなります。効果的な治療法が進化しているにもかかわらず、必要なヘルスケアや医薬品へのアクセスが十分ではない人々が世界中に数多く存在します。このような国における医薬品アクセスはグローバルな課題であり、各国政府、国際機関や製薬企業、全ての取り組みが必要です。

エーザイはhhc企業として、政府、国際機関やその他の民間部門と連携して、世界中の医薬品アクセスの向上に積極的に取り組む所存です。医薬品アクセスを改善するためには、医薬品の供給確保だけでは不足な場合もあり、革新的なアプローチやローカルのヘルスケア・ニーズの評価も必要です。従来のビジネスモデルに固執するだけではなく、患者様や社会にとっての購入可能性を考慮し、疾患や治療について患者様と家族が共に考え決定し、それを遵守していただくことが必要です。エーザイは中長期的な観点より、ヘルスケアの持続可能な提供を基本としたイニシアティブを開発し、実行に移していきます。さらに、社にとってもパートナーにとっても有益な、新たなPPPビジネスモデルの開発も続けていきます。

ニュースリリース(2011年1月17日)