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内藤記念くすり博物館 近代化産業遺産認定コレクション

<その34>医療器具 見えない殺し屋を見る−血圧計−

 高血圧は“サイレントキラー(見えない殺し屋)”と呼ばれ、血圧測定は疾病の予防や、医療における基本的なバイタル(生命指標)として重視される。世界初の人体用血圧計は1876年に開発されたが、現在と同じ原理で簡便に血圧が測定できるようになったのは、1905年にロシアの医師・コロトコフが発明した方法からである。写真の資料は大正〜昭和に製造された血圧計である。水銀柱の代わりにアナログ式の圧力計がついているが、原理はコロトコフの方法と変わらない。

 第二次世界大戦末期のF・ルーズベルト大統領は大変な高血圧だったとの記録がある。最高血圧は300mmHgを超え、大戦終結前に“殺し屋”に倒されてしまった。姿は見えても、有効な薬剤が開発されたのは戦後だったのである。現在では家庭用の血圧計も普及し、安全で効果の高い薬剤も開発された。国籍に関係なく、人類は“見えない殺し屋”との大戦にひとつの勝利をおさめた。
大正〜昭和に製造された血圧計
大正〜昭和に製造された血圧計

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