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内藤記念くすり博物館 近代化産業遺産認定コレクション

<その26>広告 インフルエンザ はやり風

 インフルエンザの歴史をみると、16世紀以降、少なくとも31回の世界的流行があったと記録されている。近代最大の流行は1918年のスペイン風邪で、世界中で2000万人以上もの死者が出た。日本でも大流行し、死亡者数は38万人で、人口に対する死亡者数は90人に1人が死亡した数となる。

 江戸時代の諸書に、風邪、疫邪といった記述が見られ、その症候から推測してインフルエンザの流行と思われる。

 明治23年(1890)から翌年にかけてインフルエンザが日本で流行し、当時のことを書いた刷物が残っている。この資料には医師、薬屋が病気の流行で大繁盛し、忙しい様子を伝え、銭湯や床屋に閑古鳥が鳴く世相が描かれている。一方、風評に左右されることへの注意と、予防方法を説き、持病がある場合の危険性、気管支炎、別の病気に転化する可能性があるなど、適切な情報を伝えている。

はやり風用心
明治23年(1890)から翌年にかけて、世界的なインフルエンザの大流行が日本に及んだ。医者、薬屋が大繁盛する一方、銭湯や散髪屋に閑古鳥が鳴く世相を描き、医学的な情報を紹介しつつ迷信を批判している。文中に「赤小豆の皮を焼いて服用するのが予防と心得る人がいる」と書かれている。赤小豆は水で服用すると解熱効果があることから用いられたと思われる。

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