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当館はお陰様で、この6月で設立40周年を迎えました。日本には沢山の企業が運営する博物館がありますが、40年の歴史を持つところは、そんなに多くはないようです。これまでの歴史を大切にしつつ、常に新しいことにも挑戦し、「古くても新しい博物館」を目指していきますので、今後もご期待ください。
さて、今回からこのコラムのタイトルが「館長の黙して語らず」から「館長のトリビア」に変わりました。トリビアとは、取るに足らない雑学的な事柄や知識のことのようですが、これまで同様、お付き合いをよろしくお願いします。
新タイトルの第1回目は、当館の知られざる展示品のご紹介です。その展示品は一体どこにあるのか?くすり博物館には、展示館、図書館、薬用植物園の3施設がありますが、本館3階にはエーザイの歴史をご紹介している社史コーナーや認知症について学べるDVDシアター、そしてもうひとつ、エーザイの前社長・内藤祐次の遺品が展示してある特別展示室、通称「祐次コーナー」があるのをご存知でしょうか。内藤祐次は85歳で今から6年前に亡くなりましたが、東大在学中に学徒出陣で海軍に召集され、神風特攻隊で知られる零戦のパイロットとして出撃命令を待っていましたが、出撃直前に終戦となり、エーザイに入社しました。数ある遺品の中には、出撃に備えて予め用意された遺書も残っていますが、今回ご紹介するその展示品は「祐次コーナー」の片隅に掲げられている内藤祐次直筆の色紙「モテる男の十条件」です。すなわち、
一、感じのよい人
二、快活で思いやりのある人
三、親切で生きのある人
四、人の話を一生懸命聞く人
五、話が面白い人
六、ユーモアがわかる人
七、威張らない人
八、同席の人とうまくやれる人
九、もらう一方でなく、与えることも知っている人
十、適当に行儀がいい人
これが、その十条件です。皆さんはいくつ当てはまりますか?全てを満たすことはできなくても、ひとつでも条件をクリアしていけば、モテ度がアップすることは間違いありません。でもこの十条件、「仕事がデキる男の十条件」にも当てはまりそうで、今回のトリビア、最初にしては結構取るに足る内容になったような気がします。次回もトリビアにならないよう頑張ります。 |
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