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紫外線はUVとも呼ばれていますが、これはUltra Violetの頭文字です。つまり可視光線(目に見える光)の中では一番波長の短い紫色よりもさらに波長の短い、目には見えない光線のことです。
波長が短いということは、強いエネルギーをもっていることを意味します。その原理を応用して、殺菌や化学反応を起こす目的などにも応用されています。また化合物は化学構造によって特定の波長の紫外線を吸収する性質が知られており、薬品の同定や化学構造式の推定には欠かせない存在でした。
太陽からは強烈な紫外線が放射されていますが、地球はオゾン層に守られ、本来は一部しか地上に到達しません。ところが、このところのオゾン層破壊によって有害な紫外線の増加が危惧されています。
私が子供の頃は、夏休みといえば日焼けを競ったものです。黒さが健康のバロメーターといった感じさえありました。ところが、昨今では紫外線によって、シミ、ソバカスの出来るばかりではなく、皮膚ガンや白内障になりやすいと言われ、目の敵にされています。
母子手帳から「日光浴をしていますか」の文字が削られたのは、それほど昔のことではなく、1998年だそうです。昨年からは、気象庁から紫外線情報が毎日発表され、対策を呼びかけています。
これほど劇的に評価が180度変わるものも珍しいのでしょうが、良かれと信じていたことが実は逆効果だったということはよくあることです。我々は、もっと物事の本質を見極める目を養いたいものです。
エーザイ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
下山信美
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