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前回の「ういろう」のコラムからリンクする許可をもらうために出したメールに、直接電話で返事をいただきました。「ういろうです」の声の主は外郎(ういろう)家の方でした。
外郎家の作る薬が「ういろう」で、お菓子も「ういろう」ちょっと混乱しそうです。食品と紛らわしい形状、名称を禁止している現代の薬事法が頭をかすめました。薬事法も伝統にはかなわないようです。
次回の博物館への訪問時に、小田原での途中下車するお約束し、早速お伺いしてきました。お店は、小田原の駅から南へ1kmくらいのところにあり、気候が良いときには、小田原城址公園を通り抜ければ、ちょっとして散歩気分で行けそうです。周囲は風致地区に指定され小学校まで景観に配慮した造りになっていて、「ういろう」のお城のような建物が周囲に馴染んでいます。
お店は国道1号線に面して、昔は東海道を旅する多くの人々がこの前を往来したことでしょう。現在では箱根駅伝往路の小田原中継所としてタスキが受け渡されている場所になっています。
お店は右手が喫茶コーナー、真ん中がお菓子、左手が薬の販売となっていました。薬もお菓子も古くからの製法を守っているため、大量生産はできないとのことです。特に、薬の「ういろう(透頂香)」は原料不足もあり、年々製造が難しくなっているとお聞きしました。
また、お店の方にお願いすると、展示を見せていただくことが出来ます。蔵を改造し、製薬の器具やゆかりの品が展示されています。古いものは有った場所で保存するのが、本来の姿だと思います。現代ではそれがとても難しいからこそ、博物館の重要性が高まっているのでしょう。伝統を守ろうとするお店の方の努力にはとても感服しました。
※前編はこちら
エーザイ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
下山信美
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