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くすり博物館にはいろいろなお問い合わせ(レファレンス)があります。電話や、ファックス、丁寧に書かれた手紙が届くこともあります。これはどんなに忙しい時でも私たちの都合とは関係なしに飛び込んできます。お問い合わせをする方が小学生ということもあれば、研究者、マスコミなどの業界の方などさまざまです。
先日もある方からお問い合わせをいただいたのですが、来客の予定があったので「少しお時間をいただけますか?」というと「今すぐ資料がほしいのです。」というお申し出でした。うーん・・・。
また映画製作会社やテレビ局関係者の方から「この薬が使われた時代は何年ころ?」「その時代はどういったパッケージだったのでしょう?」「粉末だったのですか?丸薬だったのですか?」というようなお問い合わせも少なくありません。
美術担当の方は江戸時代の薬屋さんや、調剤をしている様子を再現するのに当時の道具をそろえたり、使い方も詳しく調べなければいけないなど。時代考証したり、小道具を作ったりして一つの映画や番組をつくるのに多くのスタッフの方が走り回っている様子が目に浮かびます。古い道具がどこにでもあるわけではないので、その結果、博物館へ問い合わせがまいこむというわけなのでしょう。「百聞は一見にしかず」というように、文献を読んだり、お話を聞く以上に、実物資料がはるかに事実を語るということを私は実感します。
普段、見過ごしていた疑問、なぜ?どうして?という原点に立ち返って調べることから、新しい発見をすることも多くあります。そんな謎が解けた時や、ご質問いただいた方に喜んでいただけた時は、ちょっと嬉しいものです。
ただ、できればご来館いただいて、ご自分で調査していただいた方がよりリアリティーさを実感できると思うのですけど。それに疑問が解けた時の喜びを共有したいですものね。
こんなことをお話していると、今日も「お問い合わせの電話です。対応してください。」と電話がかかってきたりして。
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