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今年も残り少なくなりました。博物館に入った一年目は本当に長く感じたのに、最近は一年がすぎるのが早いこと。色とりどりの花をつけ楽しませてくれた薬草園も黄金色です。
秋深くなってから香り高く咲く花・・・といえば、どんな花を思い浮かべますか?なんといっても私は菊です。各地で菊祭りが行なわれていますよね。菊にもいろいろないいつたえがあるんですよ。
菊の花の下を流れてきた水を飲んだ者が長寿を得たという伝説は日本にも伝わり、『新古今和歌集』にも歌が詠まれました。ちょうよう重陽の節句に菊の花を酒に浮かべて飲む風習もこの伝説に由来しているとか。
五節句のひとつ重陽の節句は陰暦の9月9日で、中国の易学では陽数の「9」が重なるよき日とされました。また前夜には菊に綿をかぶせる「着せ綿」も行われ、一夜明けて菊の香りと夜露がしみこんだ綿で身体をなで、長寿を祈願しました。
江戸時代になると庶民にも伝わって、菊作りや菊人形も盛んになったようです。
これは節句の時とは限りませんが、菊のハーブバスは最高です。香りのよい菊は精油も含むので、体をあたため、ゆったりとした気分にしてくれます。
菊酒は中国では乾燥した菊で菊酒を作るようですが、日本式は簡単で、酒の上に菊の花を浮かべます。菊の香りを楽しむために、あまり香りの強くない日本酒で。
また、近頃はOA機器の使用で目を酷使するため、目の乾燥や疲れを訴える人も増えているとか。そんな時、菊を眺めると目が休まるんですって。リラックスが期待できそうです。あなたも一度お試しを。
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