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身近な生活にある薬用植物 シアバター
 近年、シアバター入りのハンドクリーム、ボディークリームなどが女性の間でブームになり、とても良く売れているようです。

 シアバターはシアーバターノキの種子(アカテツ科の双子葉植物)から作られるバター状の植物性油脂であり、主にナイジェリア、ガーナ、マリ、ブルキナファソなど主にアフリカ諸国で生産されています。

 シアの木が自生する地域では、古くから食用・薬用・化粧用・燃料などとして使われ、アフリカの女性の間では、美容、健康に役立つものとして注目されていました。ヨーロッパではチョコレートの原料にも使われています。
 シアバターの成分のほとんどはステアリン酸とオレイン酸で、トコフェロール、カロチノイド、トリテルペンも微量に含まれます。ステアリン酸は、人間の肌の皮脂によく似た成分で皮膚によくなじみ、抗酸化作用もあります。オレイン酸は皮膚への刺激の少ない油脂であり、他の油脂と比較して酸化しにくい特性があります。
 さらに、シアバターには、ビタミンA、D、Eなどが含まれており、お肌に潤いと柔軟さをもたらしてくれます。皮膚に素早く浸透するのも特徴の一つとされています。
 現在、シアバターは、石鹸やクリームなどにも配合されています。ロレアル、ザ・ボディショップ、ロクシタン、ビーバイイーなどの大手メーカーが製品化したことで、より広く知られるようになりました。

 古代からの知恵が現代にいかされ、シアバターは、貴重なスキンケア成分として私たちの肌にもしっとりとした潤いを与えてくれています。
 先人たちが生み出した知恵に敬意を表するとともに、お肌が美しい女性たちが街中で躍動している姿を目にしたいものです。

記事:エーザイ株式会社
         PR部
         高橋 健 (2012年4月)
シアーバターノキ
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