
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
甘草(かんぞう)はマメ科の多年草で、根を乾燥させて薬用として用い、文字通り甘い味がします。有効成分として含有しているグリチルリチン(酸)は、砂糖の50倍と言われる甘みを有することから甘味料や、肝臓病やアレルギー疾患に使われています。
甘草は漢方でも古くから多用されており、「神農本草経」では、とても重要という意味で「国老」の称号が与えられています。その歴史は古く、エジプトのツタンカーメン王の墓からも発掘されたそうです。日本へは唐から伝えられ、正倉院の宝物として現在でも保存されています。
山梨県には「甘草屋敷」と呼ばれる幕府御用達の甘草を作っていた屋敷が残されており、その薬草園は年貢が免除されていたということで、江戸時代でも甘草がとても大事にされていたことが伺えます。
薬用以外にも、その用途は広く、いろいろな食物に使われ、なかでも甘草を使ったお菓子に「リコリスキャンディー」があります。リコリスキャンディーを初めては手にしたときには、その見かけといい、味といい、とても嗜好品とは思えませんでした。まず色は黒が多いのですが、赤や青などの原色系もあり、ちょっと口に運ぶのがためらわれます。
そして味は、とても文字では表現できず、最初は正直言って口に合いませんでした。ところが、いろいろ食べてみると味にバリエーションもあって、結構クセになってしまいました。人間どんな環境でも慣れればやっていけることを、身をもって知ることができたキャンディーです。
記事:エーザイ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
下山 信美 (2007年5月) |
 |
 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
|