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「健康のために野菜を多く食べましょう」と言われていますが、外食で肉料理が多かったり、野菜嫌いやダイエット、朝食を抜いた食生活など、現代のライフスタイルではどうしても野菜が不足しがちになります。
厚生労働省と日本栄養士会の指針では、野菜は一日に350g以上という摂取目標量が定められています。日本人の平均摂取量は290gで、しっかりと朝食を食べている人でも、約7割の人が350g未満、朝食を食べていない人の場合では、約8割の人が摂取目標量を満たしていないそうです。
美容と健康のために、私はビタミンやミネラルが豊富な野菜を食べるように心がけていますが、朝から手の込んだ料理を作るのは大変です。葉物のサラダはかさが多いですが、量は意外と少なく、トマトやキュウリ、レタスなどお決まりの野菜に偏りがちで、ドレッシングをかけ過ぎると油や塩分などの調味料も摂取するので注意も必要です。
そこで思いついたのが、朝の野菜ジュースです。もともと我が家では、季節の果実に牛乳を加えてフレッシュジュースを作りますが、たまの贅沢でした。バナナ、モモ、イチゴ、リンゴ、イチジク、カキ、メロン、キウイ、パイン、マンゴ、グレープフルーツ、ミカンなど、そのままでも美味しい果物をジュースにするのはもったいない気がしていました。しかし、野菜のジュースを試したところ手早く飲めて忙しい朝にピッタリでした。ミキサーは、台所のすみでホコリをかぶっていましたがこちらも大活躍、繊維質も豊富に取れるので調理器具はジューサーよりもミキサーがお勧めです。熱に弱いとされるビタミンなどの栄養素も生のまま摂取することができるので、栄養成分が豊富です。
私が美味しく作るポイントは4つあります。まず、毎朝の定番野菜を決めてしまうのではなく、季節や日替わりで組み合わせを変えると味の変化も楽しめると思います。旬の緑黄色野菜の小松菜、春菊、菜の花、大根菜、エンドウマメ、ニガウリ、モロヘイヤ、ピーマン、アスパラガス、ブロッコリーをはじめ、独特の栄養素を含んでいる明日葉、クレソン、シソ、パセリ、三つ葉、キャベツ、レタス、アボガドなど、たいていの野菜がジュースになります。体調や気分に応じて体が欲する栄養成分を取り入れるなど、レシピを変えるのもいいでしょう。飽きずにバランスよく野菜を摂取できます。
次にバナナを入れて、甘みとまろやかさを出すこと。バナナにはカリウムやマグネシウムも豊富で、高脂血症を解消したり、コレステロールや中性脂肪を下げたり、血圧を上昇させるナトリウムを尿中に排せつさせる働きがあり、むくみの解消にもなるといわれています。
3つめは、牛乳ではなく野菜のミルク、豆乳を使うこと。女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンも一緒に摂取できます。私は水半分と豆乳半分の割合で入れるのが好みです。
4つめは、リンゴ酢や黒酢などの酢を入れて全体に酸味をつけると、ヨーグルトドリンク風味のジュースになりさっぱりと美味しくいただけます。健康によいとされる酢も一緒に摂取できるので一石二鳥です。自分好みの美味しい野菜ジュースを試してみてはいかがでしょうか。
記事:内藤記念くすり博物館
野尻 佳与子 (2011年11月) |
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