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夏には葉が生い茂り木陰を作ってくれた樹木も、秋になると紅葉して葉が落ちて枝のみになるものがあります。また、冬になる前(熱帯では乾期)に、古くなった葉をいっせいに落とす木もあります。これらを総称して「落葉樹」といいます。樹木にとって葉は光合成を行うことで、栄養を作る大事なところですが、乾燥や冷気に弱い構造でもあります。日本の「落葉樹」が秋に葉を落とすのは、冬の冷たい空気に触れる部分をできるだけ少なくし、冬眠して寒い冬をやりすごすためです。「落葉樹」の多くは、北半球では北の寒いほうに成育し、南の暖かい方に行くにしたがって少なくなります。葉の中に水分が凍りにくい成分を作って、寒いところでも生きていける常緑の針葉樹もあります。
落葉樹が庭の南にある家では、葉が落ちる冬には暖かい太陽の光が家に入るようになります。四季を通じ、このような利点を生かして庭木としても植えられます。さて、落葉樹にはどのような薬木があるのでしょうか。 黄金の落ち葉を踏みしめながら木立を散策してみるのも楽しいですね。
記事:内藤記念くすり博物館
伊藤 恭子 (2006年12月) |
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