エーザイ株式会社

共感で寄り添い続ける、
認知症の相談窓口。

 全国に支部を持つ「認知症の人と家族の会」は、1980年から45年間にわたり認知症の電話相談を受けてきました。今では年間2万件以上の相談が寄せられ、約600名の相談員が「共感と労い」だけでなく、「医療の進歩に関する情報提供」「ご本人の気持ちに気付いていただけるような経験談」を大切に、同じ経験をしてきた立場として相談者に寄り添う、日本有数の認知症家族のセーフティーネットになっています。

 認知症の悩みは一人ひとり異なるからこそ、蓄積された膨大な相談記録からの学びを相談員みんなで共有することが非常に大切です。

 学びが共有できれば、相談員はこれまでの経験をもっと活かすことができ、様々な状況にある相談者の悩みに寄り添えます。私たちエーザイは「認知症の人と家族の会」と共同で、1,053件の初回相談記録をAIで解析 し、相談の文脈から悩みの傾向や、これまで見えてこなかったことを探りました。その結果、約7割が「認知症の症状」と「相談者の心身」に関わる相談であり、これまでは経験則で理解されていた「不安な気持ちを抱えていた相談者が、悩みを話すうちに落ち着いていくこと」そして「『傾聴』『共感』『労い』という相談員の姿勢が求められていること」が、初めてデータで裏付けられたのです。さらに、具体的な対話に活用できるヒントも得られました。

 これからは相談の音声データをAIで記録し、相談者に徹底的に寄り添うための情報提供に役立てられるような準備も、着々と進んでいます。

  • 認知症の人と家族の会本部の電話相談記録

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