岩手県滝沢市のスーパーマーケット「マイヤ」。ここでは毎週木曜日の13時から15時の間「スローショッピング」と呼ばれる認知症サポートプログラムが行われています。
この時間、店内各所に認知症当事者様が楽しく安心して買い物できる工夫がなされます。買い物カートには店内のマップが付けられ、レジのひとつがスローショッピング専用レジに。
そしてイートインスペースは、認知症当事者やご家族の方が交流できるスペース「くつろぎサロン」として運営されています。
実はこのプログラム、滝沢市内の認知症専門医である紺野敏昭先生が発案し、買い物ができるようにお手伝いすることで、当事者様が自信を取り戻していくことを目指して始めたといいます。
地域からは当事者様の買い物をサポートするボランティアが「パートナー」として店内の買い物に同行します。当事者様の代わりに買い物をするのではなく、当事者様が主体的に買い物を楽しめるように、手助けは必要最小限にとどめています。
2019年から始まったスローショッピングは、今や毎週の定番イベントに。
買い物はもちろん、みんなでおしゃべりをすることが楽しみで、当事者様とそのご家族が集まっているようです。
スローショッピングが生み出したのは、当事者様が自分のペースで買い物できる時間だけでなく、当事者様とご家族、そして地域の方が語り合える居場所だったのですね。
スローショッピングという新しい答えは滝沢市にとどまらず、横浜市や伊勢市など、全国各地に続々と広がっています。
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