エーザイ株式会社 人事異動ならびに組織改編（2016年4月1日付）

新たな中期経営計画「Plan E-WAY 2025」始動にあたり、機動的な意思決定のもとで経営課題に確実に対応するため、ビジネスグループ（BG）体制へ移行する。「認知症関連・神経退行性疾患」、「がん」の2領域を戦略的重要領域と位置づけ、ニューロロジービジネスグループ（NBG）とオンコロジービジネスグループ（OBG）を新設する。BGは、プレジデントの下に、当該領域における探索研究、臨床開発、レギュラトリー、コマーシャル、事業開発、戦略計画などの機能を集約したend to end体制の組織編成とし、製品創出、コマーシャルに関する全責任を有し、BGの損益に責任を有する。一方、リージョンは各リージョンにおける損益に責任を有し、全社員が一つのチームであるというOne Team Conceptを醸成する基盤とする。また、BGの目標達成に貢献すべく、人事、法務・コンプライアンス、財務・経理、IT等の機能を用いて支援する。なお、本改編にともない、エーザイプロダクトクリエーションシステムズ（EPCS）は発展的に解組する。

NBGは、最重要プロジェクトである次世代アルツハイマー型認知症（AD）治療剤候補の開発品やその他の開発パイプラインの着実なる進行と、グローバルブランドであるFycompa、Belviqの成長を果たす。

コマーシャル部門においては、次世代AD治療剤候補、lemborexant、Fycompa、Belviqの各グローバルブランドの戦略策定・実行を担う、グローバルリードを任命する。また、BG全体の戦略策定・実行機能を担うNBGチーフストラテジーオフィサーを設置する。

NBGのグローバル探索研究機能はNBGチーフディスカバリーオフィサー直下に、筑波研究所のニューロロジー研究機能、カン研究所（神戸）、A-PCIS（米国アンドーバー）、ハットフィールド研究所（英国）の探索研究機能を機能異動する。臨床研究機能としては、NBGチーフクリニカルオフィサーのもとに、欧米臨床開発、日本・アジア臨床開発、欧米レギュラトリー、日本・アジアレギュラトリー、クリニカルデータサイエンス、クリニカルファーマコロジーサイエンスの各機能を配置する。

OBGは、レンビマおよびハラヴェンの適応追加による価値の最大化ならびにオンコロジー領域のグローバル研究開発プロジェクトの推進を加速する。

コマーシャル部門にBG全体の戦略策定・実行機能を担うOBGチーフストラテジーオフィサーを設置する。また、レンビマ、ハラヴェンについてグローバルリードをそれぞれ任命する。

OBGのグローバル研究組織体系は、OBGチーフメディスンクリエーションオフィサーのもと、探索研究機能および臨床研究機能で構成する。OBGプレジデント直下には、OBGチーフサイエンティフィックオフィサーを設置する。探索研究においては、OBGチーフディスカバリーオフィサーの直下に筑波研究所オンコロジー研究機能、H3 Biomedicine（米国）、Morphotek（米国）を配置する。臨床研究機能としてはOBGチーフクリニカルオフィサーのもとに、欧米臨床開発、日本・アジア臨床開発、欧米レギュラトリー、日本・アジアレギュラトリー、クリニカルデータサイエンス、クリニカルファーマコロジーサイエンスの各機能を配置する。

ビッグデータセンターとして、社内外のビッグデータ、リアルワールドデータを収集・解析するとともに、容易に利活用可能なスマートデータとして提供し、新たな創薬ターゲットやバイオマーカーの同定、患者様ニーズに合致したソリューションの提供、アウトカム評価に向けたエビデンス創出を推進するhhcデータクリエーションセンターをCEOオフィス直下に新設する。

end to endの役割を担うNBGならびにOBGにおける研究開発体制を、強力かつ効率的に支援することを企図し、メディスン開発センターを新設する。メディスン開発センターは、バイオファーマシューティカルアセスメント機能ユニット、ファーマシューティカル・サイエンス&テクノロジー機能ユニット、グローバルレギュラトリー機能ユニット、日本サイトのクリニカル機能、クリニカルデータサイエンス機能、臨床薬理機能ならびにコーディネーション部で構成する。

新たなBG体制では、NBG、OBGのストラテジー部直轄下にそれぞれBD機能を設置する。従来のグローバルBDはコーポレートBD部に名称変更し、コーポレートレベルのBD機能を担う。

CEOの機動的かつ的確な意思決定を支える諮問機関としてのCEOオフィスの構成を新たにNBGプレジデント、OBGプレジデント、日本事業担当、医療政策担当、コーポレートプランニング&ストラテジー部長とする。また、CEOオフィスのもとに、中期計画のモニタリングおよび事業ポートフォリオ戦略を担う中計推進部を新設する。

日本事業の成長回帰に向けたリージョン戦略を強力に推進し、ニューロロジー、オンコロジーの2大領域、ジェネリック事業、消化器スペシャリティ領域および一般用医薬品のビジネスを変革し、最適な事業ミックスに転換することを企図し、日本事業担当を新設する。日本事業担当はエーザイ・ジャパン、EAファーマ株式会社、エルメッド エーザイ株式会社、コンシューマーhhc事業部（薬粧事業部から名称変更）、国内ネットワーク企業、および新設する認知症ソリューション本部を管轄する。

エーザイが保有する認知症関連データ、疾患啓発の実績や早期診断への取り組みにより得た知識・経験、さらに、「まちづくり」や認知症情報提供を通じた医療従事者、患者様、行政との関係性を活用し、認知症に対するソリューションをパッケージとして提供すべく、日本事業担当直轄下に、認知症ソリューション本部を新設する。戦略立案、推進とともに新たな認知症関連のエビデンス創出を担うソリューション企画推進部、ならびにソリューションをパッケージで提案し、自治体・地域住民の課題解決に寄与することを目指すhhcソリューション部で構成する。

共同化によって生活者の喜怒哀楽を知り、生活者の悩みに応えるナショナルブランドをさらに磨き、製品と情報を組み合わせて提供することで生活者満足の向上を実現するため、薬粧事業部はコンシューマーhhc事業部に名称変更し、チョコラBB本部、ブランドマネジメント部、商品開発部、営業政策部を新設する。また、広域量販企業を核としたセルフケアビジネスへの効率的対応を企図し、営業第一線組織を9営業部体制から7営業部体制に再編する。

メディカルアフェアーズ機能の一層強固なガバナンス体制の構築と機能強化を企図し、EJオンコロジーhhcユニットおよび地域包括hhcユニットに設置されているメディカル部を発展的に解消するとともに、育薬企画部を組織異動し、新たに独立したメディカル本部を編成する。メディカル本部は、ニューロロジーメディカル企画推進室、ニューロロジーMSL室、オンコロジーメディカル企画推進室、オンコロジーMSL室、育薬企画部の1部4室体制とする。

各BGとの連携およびリージョン特有のニーズへの対応をはかるため、現在のデマンドクリエーションユニット（DCU）を戦略立案・実行に特化したオンコロジー、ニューロロジー、バイオロジクス、コアブランド、エスタブリッシュブランドの各DCUに再編する。また、現テクノロジーCFUは、顧客ニーズに基づくソリューションを最先端の技術によって具現化することを企図し、DI+ユニットへ再編する。

鹿島NCE原薬技術・製造部、鹿島ONC原薬製造室およびバイオロジクスDCU生物技術グループを機能統合し、原薬製造部を新設する。

社員一人ひとりが自立したプロフェッショナルとして活躍し続けるためのキャリア開発を支援するため、チーフタレントオフィサー直轄下に、キャリア支援センターを新設する。

以上