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ニュースリリース

2014年8月20日

抗てんかん剤「Fycompa®」米国・欧州において強直間代発作の併用療法に関わる適応拡大を同時申請

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、自社創製の抗てんかん剤「Fycompa®」(一般名:ペランパネル)について、強直間代発作(二次性全般化発作を除く、以下PGTC)に対する併用療法に関する適応拡大申請を米国、欧州の各当局(FDA、EMA)に対して提出したことをお知らせします。

 PGTCは全般てんかんにおける最も一般的かつ重篤な発作型の一つであり、全般てんかんの約6割、てんかん全体においても約2割を占めます。1 今回の申請に用いた試験は、1~3種類の抗てんかん剤による治療を受けている12歳以上のPGTCを有する患者様164名を対象とした他剤併用時における「Fycompa」の有効性、安全性を評価する多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較第III相試験(332試験)です。本試験において、「Fycompa」投与群は、プラセボ投与群に比較し、2つの主要評価項目である発作頻度変化率(米国申請用主要評価項目)、ならびに発作頻度50%減少達成率(EU申請用主要評価項目)を統計学的に有意に改善しました。なお、本試験において最も高頻度で観察された(発生頻度が10%以上で、かつプラセボ投与群より発生頻度が高い)有害事象は、めまい、疲労、頭痛、神経過敏、眠気であり、これまで確認されたものと同様でした。

 「Fycompa」は、自社創製のファースト・イン・クラスの抗てんかん剤です。てんかん発作は、神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されており、本剤は、シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する高選択的、非競合AMPA受容体拮抗剤です。本剤は、12歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法を適応として、欧米を中心に、現在35カ国以上で承認され、欧州、米国、カナダで発売されています。日本を含むアジアにおいては、部分てんかんの患者様を対象とした臨床第III相試験(335試験)を実施中であり、日本では本試験結果とあわせて2015年度中に申請を予定しています。

 当社は、てんかん領域を重点疾患領域と位置づけ、「Fycompa」のほか、本領域に豊富な製品ラインナップを有しており、これら複数の治療オプションを提供することで、てんかん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に引き続き貢献してまいります。


以上

<参考資料>

1.「Fycompa」(ペランパネル)について
 「Fycompa」は、当社が創製した新規化合物であり、AMPA受容体に対して非競合的な拮抗剤です。本剤は、シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する抗てんかん剤です。本剤は、1日1回の経口投与の部分てんかん治療剤として、欧米を中心に35カ国以上で承認を取得し、日本・アジアでは臨床第III相試験を進行中です。さらなる適応の拡大をめざし、このたびの全般てんかんに加え、部分てんかんの小児患者様を対象に欧米で臨床第II相試験を実施しています。

2. 332試験の概要
対象 1~3種類の抗てんかん剤による治療を受けているPGTCを有する12歳以上の患者様164名
主要目的 強直間代発作(二次性全般化発作を除く、PGTC)を有する患者様を対象として、他剤併用時におけるペランパネルの有効性をプラセボと比較検証する。
投与法 プラセボ対照、ペランパネル(経口用錠剤)1日1回投与、治療漸増期に8mg/日まで漸増し、治療維持期に8mg/日投与
治療期間 観察期(スクリーニング期及び観察期) 最長12週間
    治療期(治療漸増期4週間及び治療維持期13週間) 17週間
    継続投与期 38週間以上
実施地域 米国、欧州、日本、アジア
主要評価項目  
  PGTC発作頻度変化率(米国申請用主要評価項目):
    治験薬投与後28日間あたりのPGTC発作回数の投薬前からの減少の割合
  PGTC発作頻度50%減少達成率(EU申請用主要評価項目):
    治療維持期28日間あたりのPGTC発作回数を投薬前と比較して50%以上減少した被験者の割合

3. 強直間代発作(二次性全般化発作を除く、PGTC)について
 てんかんの患者様数は、日本が100万人、欧州(G5)が240万人、米国が220万人、世界中で5,000万人超と報告されています。てんかんは、発作のタイプによって、てんかん全体の約6割を占める部分てんかんと、約4割を占める全般てんかんに大別されます。強直間代発作(二次性全般化発作を除く、PGTC)は全般てんかんにおける最も一般的かつ重篤な発作型の一つであり、全般てんかんの約6割、てんかん全体においても約2割を占めます。1 PGTCは、多くの患者様でなんら予告症状なしに意識喪失を生じ、急激な強直性筋収縮による転倒に次いで、間代性けいれんを経て、筋弛緩し、意識障害に至る重篤な経過を辿ることから、日常生活上の支障が大きいことが知られています。発作は数分で治まり、しばらく意識不鮮明やもうろう状態あるいは睡眠に移行した後、正常に戻るのが一般的な経過です。

1 Hauser WA, et al. Epilepsia, 34(3):453-468,1993