エーザイ株式会社とバイオジェン・アイデック・インクがアルツハイマー型認知症治療剤に関する共同開発・共同販促契約を締結アルツハイマー型認知症の病態進行を抑制する薬剤創出力を強化

エーザイ株式会社
バイオジェン・アイデック・インク

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫、以下 エーザイ)とバイオジェン・アイデック・インク(本社:米国マサチューセッツ州、CEO:George A. Scangos、以下 バイオジェン)は、エーザイが開発している次世代アルツハイマー型認知症(AD)治療剤であるBACE 阻害剤 「E2609」、および抗アミロイドβ(Αβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」に関する、共同開発・共同販促契約を締結しましたので、お知らせします。これらの開発品はAD患者様の脳に形成されたΑβ凝集体を減少させるとともに、新たな凝集体の形成を阻害し、ADにおける症状の改善および病態の進行を抑制することが期待されています。

また本契約に伴い、エーザイはバイオジェンが開発しているAD治療剤である抗Αβ抗体BIIB037および抗 tau 抗体の共同開発・共同販促に係るオプション権を保有します。

本契約に基づき、両社はE2609とBAN2401について、エーザイ主導のもとグローバルでの承認取得に向けた開発を進め、承認取得後は欧米などの主要な地域において共同販促を行います。両社はE2609とBAN2401に係る研究開発費等の費用を分担し、共同販促に基づく売上高はエーザイに計上され、利益は両社で分配します。また、エーザイはバイオジェンより契約一時金、本共同研究の進捗および売上高達成に応じたマイルストン支払いを受け取り、今後、日本を共同開発・共同販促の地域に追加する場合、一定の一時金を受領する権利を保有します。

バイオジェンのScangos社長は、「この提携は重度神経変性疾患の治療法の開発に注力する当社のミッションに合致したものです。エーザイが開発している治療剤は、説得力をもった研究成果を示しており、当社のAD領域パイプラインを拡充し補完するものだと考えています。エーザイはAD治療剤の開発とその販促に成功したパイオニアであることから、本提携を通じて、科学的資産の共有、また地理的な拡大が期待できるだけでなく、AD治療に対するゆるぎないコミットメントを取り入れることで、我々のミッションの遂行を促進できるものと確信しています。」と述べています。

また、エーザイの内藤社長は、「ADは、患者様とご家族の持つ苦痛・不安や負担、介護・ケアを含む社会的費用の大きさを考えると、その軽減に向け、病態の進行を抑制する薬剤の開発が待たれます。エーザイはAD治療剤アリセプト®を創出した知識と経験から、病態進行を抑制する薬剤開発に注力してきました。神経変性疾患領域に強みを持つバイオジェンとの連携により、次世代AD治療剤の創出力をさらに強化することで、有望な治療剤を一日でも早く世界の患者様にお届けし、そのベネフィット向上に貢献できるものと確信しています。」と述べています。

以上

[参考資料として、E2609、BAN2401、BIIB037、バイオジェン・アイデック・インクの概要を添付しています]

<参考資料>

1. E2609について

E2609は、エーザイが次世代経口アルツハイマー型認知症治療剤として開発している自社創製のBACE阻害剤であり、アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素であるBACEを阻害することで、アミロイドβ(Αβ)を減少させます。Αβの脳内の沈着はアルツハイマー型認知症の病因の一つと考えられており、Αβを減少させることにより、症状改善だけでなく病態の進行を抑制するなどの疾患修飾作用も期待されています。現在、臨床第Ⅱ相試験の開始に向けて準備中です。

2. BAN2401について

BAN2401は、アルツハイマー型認知症に対する免疫療法剤創製を目的としたバイオアークティック・ニューロサイエンス社(本社:スウェーデン、ストックホルム、以下 バイオアークティック)との共同研究から得られた、ヒト化モノクローナル抗体です。アルツハイマー型認知症を惹起させる因子の一つと考えられている、神経毒性を有する可溶性のΑβ凝集体に選択的に結合して無毒化、脳内からこれを除去する世界で初めてのモノクローナル抗体です。本抗体による治療アプローチは、病態の進行を抑制するなどの疾患修飾作用が期待されています。エーザイは、本抗体について、2007年12月にバイオアークティックとのライセンス契約により、全世界におけるアルツハイマー型認知症を対象とした研究・開発・製造・販売に関する権利を獲得しています。現在、臨床第Ⅱ相試験を進行中です。

3. BIIB037について

BIIB037は、バイオジェン・アイデック社がNeurimmune社よりライセンスを受けて開発している抗Αβヒトモノクローナル抗体です。BIIB037はAD患者の脳に形成された毒性の高いΑβ凝集体に結合し除去することで、病態の進行を抑制することが期待されています。現在、臨床第Ib相試験を進行中です。

4. バイオジェン・アイデック・インク(Biogen Idec, Inc.)について

バイオジェン・アイデック・インク(本社:米国マサチューセッツ州)は、最先端の科学および医学を用いて、神経変性疾患、血友病および自己免疫疾患に対する革新的な治療剤を創製、開発し、世界中の患者様にお届けしています。1978年に設立されたバイオジェン・アイデック・インクは、独立したバイオテクノロジー企業として世界で最も古い歴史を誇ります。バイオジェン・アイデック・インクは多発性硬化症の治療剤を通して世界中の患者様をサポートしています。

バイオジェン・アイデック・インクの詳細情報は、http://www.biogenidec.comをご覧ください。

バイオジェン・アイデック・セーフハーバーステートメント

本プレスリリースは、「将来予想に関する記述」を含んでおり、これにはバイオジェン・アイデックの、エーザイ株式会社との協働による、アルツハイマー病患者のための治療法開発に関する期待やミッションについての記述も含まれます。これらの将来予想に関する記述は、「見込である」、「思われる」、「予測される」、「期待される」、「予想される」、「意図される」、「可能性がある」、「計画する」、「予定である」、その他同様の趣旨の表現を伴う場合があり、これらは、将来予測に関する記述であり、過度に信頼することは控えるようお願いします。これらの記述は、実際には記述内容とは著しく異なる結果となるリスクや不確定要因を伴うものであり、これには薬剤開発や商業化、バイオジェン・アイデックの常に完全に支配することができない第三者への依存に伴うリスク及び不確定さや、バイオジェン・アイデックが米国証券取引委員会(SEC)に提出した直近の年次又は四半期の報告書の「リスク要因」の項に記載される他のリスクや不確定要因が含まれます。これらの記述は、当社が公表日現在信ずるところ及び期待するところに基づくものであり、かつ、本プレスリリース公表日現在における状況のみに関するものです。したがって、バイオジェン・アイデックは、「将来予想に関する記述」を再度公表する義務を負いません。