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ニュースリリース

2013年9月12日

ロシアで初めての販売製品となる抗がん剤「Halaven®」を新発売

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、ロシアにおいて、抗がん剤「Halaven®」(一般名:エリブリンメシル酸塩)を新発売しましたのでお知らせします。本剤は、当社がロシアで販売する初めての製品となります。

 本剤は、当社が自社創製・開発した新規抗がん剤であり、現在、日本、米国、欧州をはじめとする50カ国以上で承認を取得しています。ロシアにおいては、2012年7月、「アントラサイクリン系及びタキサン系抗がん剤を含む少なくとも2種のがん化学療法による前治療歴のある局所進行性・転移性乳がん」に係る適応で、承認を取得しました。ロシアでは、毎年約5万人の女性が新たに乳がんとして診断され、45~55歳の女性では乳がんが最も多い死因となっています。

 ロシアの医薬品市場は、世界第11番目の市場規模を持ち、今後も2桁の高い成長が見込まれています。当社は、2013年4月、モスクワに医薬品販売会社「Limited Liability Company Eisai」(以下、エーザイ・ロシア)を設立し、てんかん治療剤「Zonegran®」(一般名:ゾニサミド)、および「Exalief®」(EU製品名「Zebinix®」、一般名:eslicarbazepine acetate)についても承認を取得しています。当社は、「Halaven®」に続いて、これらの製品についてもエーザイ・ロシアより今年度中に発売していく予定です。また、AMPA受容体拮抗剤「Fycompa®」(一般名:ペランパネル)、レノックス・ガストー症候群治療剤「Inovelon®」(一般名:ルフィナミド)については、現在、承認申請中です。

 当社は、大グローバリゼーションの時代において、中期戦略計画「はやぶさ」に掲げたグローバルトップ20カ国の医薬品市場すべてに進出を果たし、5億人を越える患者様に貢献することをめざしています。当社は、ロシアの患者様に革新的医薬品をお届けし、当地域の患者様とご家族のベネフィット向上につとめてまいります。

以上


[参考資料として、「Halaven®」、中期戦略計画「はやぶさ」における大グローバリゼーションへの取り組み、
当社のロシアでの事業展開について添付しています]

<参考資料>

1. 「Halaven®」(一般名:エリブリンメシル酸塩)について
 「Halaven®」は、新規の作用機序を有する非タキサン系微小管ダイナミクス阻害剤です。海洋生物クロイソカイメン(Halichondria okadai)から抽出されたハリコンドリン類の全合成類縁化合物であり、微小管の短縮(脱重合)には影響を与えずに伸長(重合)のみを阻害し、さらにチューブリン単量体を微小管形成に関与しない凝集体に変化させる作用を有しています。
 アントラサイクリン系及びタキサン系抗がん剤を含む前治療歴のある進行または再発乳がん患者様762人を対象とした臨床第III相試験(EMBRACE試験)では、Halaven投与群は主治医選択治療群と比較し、全生存期間を2.5カ月間延長しました(全生存期間:13.1カ月 対 10.6カ月、ハザード比:0.81、p値:0.041)。また、当社は欧州と米国の審査当局からの依頼によりプロトコールの規定に加えてEMBRACE試験の結果をアップデートしました。その最新の解析データでは、Halaven投与群で主治医選択治療群に比べて2.7カ月間の全生存期間の延長が認められました(全生存期間:13.2カ月 対 10.5カ月、ハザード比:0.81、p値:0.014)。Halaven投与群で高頻度(頻度25%以上)に認められた有害事象は、無気力(疲労感)、好中球減少、貧血、脱毛症、末梢神経障害(無感覚、手足等のしびれ)、悪心、便秘でした。この中で、特に重篤な有害事象として報告されたのは好中球減少(発熱を伴う症例が4%、発熱を伴わない症例が2%)です。またHalaven投与中止に至った主な有害事象は末梢神経障害(5%)でした。本剤は、乳がんについて2010年11月に最初の承認を米国で取得し、これまでに欧州、日本、シンガポール、スイス等、50カ国以上で承認を取得しています。また、本剤の製品価値最大化に向け、より前治療歴の少ない乳がんに対する適応で欧州医薬品庁(EMA)に申請中です。軟部肉腫、非小細胞肺がんについても開発を進めています。

2. 中期戦略計画「はやぶさ」における大グローバリゼーションへの取り組みについて
 当社は、大グローバリゼーション時代において、計画「はやぶさ」に掲げたグローバルトップ20カ国の医薬品市場すべてに進出を果たします。計画「はやぶさ」を策定した2011年3月時点で新たに進出を予定していた8カ国(ロシア、カナダ、ブラジル、オーストラリア、トルコ、ポーランド、メキシコ、ベネズエラ)の内、ロシアのほか、オーストラリア(2006年1月)、カナダ(2010年4月)、ブラジル(2011年4月)、メキシコ(2011年8月)に医薬品販売会社を設立しています。当社は、総合的な疾患ソリューションの提供や官民パートナーシップなどによる医薬品へのアクセスの拡大、アフォーダブルプライシング(患者様が入手可能な価格設定)の実施などに取り組み、当社の製品提供を受ける患者様数(累計)を2006~2010年度の2億人超から2011~2015年度には5億人超まで飛躍的に拡大することで、一人でも多くの患者様とそのご家族のベネフィット向上に貢献してまいります。

3. 当社のロシアでの事業展開について
 当社は、2013年4月にモスクワに医薬品販売会社「Limited Liability Company Eisai」を設立し、ロシアにおける本格的な事業展開を開始しました。このたびの抗がん剤「Halaven®」の発売にあたり、モスクワやサンクトペテルブルクなどの主要都市にMRを配備し、自社販売体制を構築しています。さらに、今後のてんかん領域の4製品(「Zonegran®」、「Exalief®」(EU製品名「Zebinix®」)、「Fycompa®」、「Inovelon®」)の発売に向けて、2014年度以降はさらに販売体制を拡充する予定です。オンコロジーおよびてんかんの2つのビジネスユニットを事業基盤として、ロシアにおける当社のプレゼンスを確立し、患者様貢献を実現してまいります。