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ニュースリリース

2012年4月17日

日本において不眠症治療薬「ルネスタ®」を新発売

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、4月18日、不眠症治療薬 「ルネスタ®」(一般名:エスゾピクロン)を国内において新発売します。

 本剤は、サノビオン社(旧セプラコール社:現在は大日本住友製薬株式会社の米国子会社)によって創製され、非ベンゾジアゼピン系の薬剤としては国内では12年ぶりの新薬となるGABAA受容体作動薬であり、GABAの効果を増強して催眠作用および鎮静作用を発揮すると考えられています。国内外の臨床試験では、不眠症の主症状である入眠障害と中途覚醒のいずれにも有効であることが示されました。また、臨床的に問題となる依存性や持ち越し効果などは認められず、長期投与による耐性(有効性の減弱)を示さないという特徴も有しています。

 本剤は、米国では2005年4月より製品名「LUNESTA®」として販売されています。「LUNESTA®」は、米国では初めて投与期間に関する制限の無い不眠症治療薬として承認を取得し、不眠症の患者様に主に単剤で広く使用されています。日本では、当社がサノビオン社(当時:セプラコール社)より独占的開発・販売権を獲得して開発を進め、2012年1月に製造販売承認を取得し、4月17日に薬価収載されました。

 日本で実施した原発性不眠症患者様を対象とした第II/III相臨床試験(126試験)において、本剤は、主要評価項目である終夜睡眠ポリグラフ検査1)による客観的な睡眠潜時2)および自覚的な評価による睡眠潜時を、プラセボに比べて統計学的に有意に短縮しました。また、高齢者や精神疾患に併発する不眠を含む不眠症全般を対象とした長期投与試験(150試験)では、良好な安全性プロファイルが確認されました。

 不眠症は、睡眠の機会が十分にあるにもかかわらず、睡眠の開始と持続、眠りの質などに繰り返し障害がみられ、昼間の日常生活に支障をきたす状態です。日本では2000万人以上が不眠症で悩んでいると推定されており、今後ますます増加することが予想されます。当社は、「ルネスタ®」を不眠症の新たな治療薬として提供することにより、患者様のベネフィット向上に貢献してまいります。

以上

1) 終夜睡眠ポリグラフ検査:睡眠中に起こる生体活動を、脳波、眼球運動、おとがい筋の筋電図の測定を基本として、終夜にわたり同時系列に記録する方法
2) 睡眠潜時:就床から入眠までの時間


[ 参考資料として製品概要、「ルネスタ®」について、臨床試験について添付しています ]

<参考資料>

1. 製品概要
1)製品名 ルネスタ®錠 1mg、ルネスタ®錠 2mg、ルネスタ®錠 3mg
2)一般名 エスゾピクロン
3)効能・効果 不眠症
4)用法・用量 通常、成人にはエスゾピクロンとして1回 2 mg を、高齢者には1回 1 mg を就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、成人では1回 3 mg、高齢者では1回 2 mg を超えないこととする。
5)薬価 ルネスタ錠1mg     49.60円
ルネスタ錠2mg     78.70円
ルネスタ錠3mg     99.80円
6)包装 ルネスタ錠1 mg     100錠(PTP・バラ)、140錠(PTP)
ルネスタ錠2 mg     100錠(PTP)、140錠(PTP)、500錠(バラ)
ルネスタ錠3 mg     100錠(PTP)、140錠(PTP)、500錠(バラ)

2. 「ルネスタ®」について
 「ルネスタ®」は、サノビオン社(旧セプラコール社:現在は大日本住友製薬株式会社の米国子会社)が創製した非ベンゾジアゼピン系に属するGABAA受容体作動薬(非ベンゾジアゼピン系睡眠薬)であり、ラセミ体(R体とS体の等量混合物)であるゾピクロンを光学分割して得られたS体です。睡眠の誘発は、脳内の覚醒系(興奮性)の神経伝達が抑制されることが一因と考えられており、GABA(γ-アミノ酪酸)は、この抑制性の神経伝達を担う神経性アミノ酸です。GABAA受容体作動薬は、GABA受容体のイオンチャネル型であるGABAA受容体に結合することにより、GABAの効果を増強し、睡眠を誘発すると考えられています。本剤は、これまでに実施された外国の臨床試験で、一過性不眠や慢性不眠に対して有効で、長期連用による耐性(有効性の減弱)を示さないことが確認されています。日本では、以下に示す国内臨床試験データと、これらの外国臨床試験データを用いて製造販売承認申請を行い、承認を取得しました。

3. 日本における臨床試験について
1)126試験について
試験デザイン : 多施設共同、無作為化、プラセボ対照、5期クロスオーバー、二重盲検比較試験
対象 : 原発性不眠症と診断された慢性不眠症(21歳以上65歳未満) 72例
主目的 : エスゾピクロンの用量反応性の検討およびプラセボに対する優越性の検証
投与群 : エスゾピクロン1mg、 2mg、 3mg、 プラセボ、 ゾルピデム10mg
投与期間 : 2夜連続投与とwash out期間(4-6日)を5期繰り返すクロスオーバー
主要評価項目: 終夜睡眠ポリグラフ検査による睡眠潜時および自覚的な評価による睡眠潜時
2)150試験について
試験デザイン : 多施設共同、無作為化、並行群間、二重盲検比較試験
対象 : 慢性不眠症(20歳以上85歳未満) 325例
主目的 : 長期投与時の安全性評価
投与群 : (成人)エスゾピクロン 2mg、 3mg、 (高齢者)エスゾピクロン 1mg、 2mg
投与期間 : 1日1回 24週投与
主要評価項目: 有害事象


〔製品写真〕