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ニュースリリース

(2007年9月25日) 印刷用(PDF 33KB)

アボット ジャパン株式会社、エーザイ株式会社
ヒト抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「アダリムマブ」国内において乾癬に関する効能・効果で製造販売承認を申請

アボット ジャパン株式会社
エーザイ株式会社

 アボット ジャパン株式会社(医薬品事業部本社:大阪府、代表取締役社長:グレン・エス・ワーナー)とエーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役社長兼CEO:内藤晴夫)は、国内で共同開発を進めてきたヒト抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「アダリムマブ(一般名)」(開発番号:D2E7)について、このたび、尋常性乾癬および関節症性乾癬の効能・効果で製造販売承認の申請を行いました。今回の申請は、国内において関節リウマチ(2005年12月申請)に続き2つ目の効能・効果の申請となります。

 本剤は、ヒト抗ヒトTNFαモノクローナル抗体であり、自己免疫疾患の炎症反応に関わる中心的なタンパク質であるTNFαを中和することにより、効果を発揮します。

 国内で実施した中等症および重症の尋常性乾癬患者様169例を対象とした臨床試験では、アダリムマブ投与群はプラセボ投与群に比べて、皮膚症状およびQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を有意に改善しました。また、忍容性に関しては良好な結果となりました。本試験結果は、2007年9月7日、8日に開催された第22回日本乾癬学会にて発表されました。
 米国および欧州では、2007年3月にアボット社よりFDA(米国食品医薬品局)およびEMEA(欧州医薬品審査庁)に対し、中等症および重症の局面型乾癬に対する効能・効果の追加申請を提出しています。

 乾癬患者数は、国内で約10万人と推計されています。両社は、本剤の早期承認を目指し、乾癬患者様のQOL向上に貢献してまいります。
以上


[参考資料として、臨床試験概要、用語解説、アボット社および同社の免疫分野への取組みについて添付しています]

本件に関する問い合わせ先
エーザイ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
Tel:03-3817-5120
アボット ジャパン株式会社
広報部
Tel:06-7221-7356



<参考資料>


1.乾癬におけるアダリムマブの臨床試験について
 今回の申請は、アダリムマブに関する3件のプラセボを対照とした無作為化二重盲検比較試験に基づいています。いずれの試験とも、疾患活動性の低下はPASI* スコアを用いて検討しました。

1)REVEAL試験
 REVEAL試験は、カナダと米国で実施されました。本試験は、中等症および重症の局面型乾癬患者様1,200例を対象に、アダリムマブを52週間投与し、短期・長期における有効性と安全性を検討した臨床試験です。
 投与前と比較して投与16週目の皮膚症状(PASI)改善率が75%以上(PASI 75)を示した患者様の割合は、アダリムマブ投与群で71%、プラセボ投与群で6.5%であり、アダリムマブ投与群で有意な改善が認められました。皮膚症状の完全消失(PASI 100)を認めた患者様は、アダリムマブ投与群が20%であったのに対し、プラセボ投与群では1%未満でした。

2)CHAMPION試験
 CHAMPION試験は、ヨーロッパ8カ国とカナダで実施されました。本試験は、中等症および重症の局面型乾癬患者様271例を対象として、アダリムマブと欧米での標準治療薬であるメトトレキサートの効果を比較した16週間の臨床試験です。
 投与16週目にPASI 75を示した患者様は、アダリムマブ投与群で80%、メトトレキサート投与群で36%、プラセボ投与群で19%と、アダリムマブ投与群ではメトトレキサート投与群に比べて有意に優れた改善効果を示しました。投与16週目にPASI 100を示した患者様は、アダリムマブ投与群では17%、メトトレキサート投与群では7%、プラセボ投与群では2%でした。また、投与4週目におけるアダリムマブ投与群のPASI改善率は57%でした。

3)国内臨床試験
 国内試験は、全国42施設で、中等症および重症の尋常性乾癬患者様(関節症状を有する患者様:関節症性乾癬を含む)169例を対象として実施されました。本試験はアダリムマブの3用量とプラセボを比較する24週間(有効性の主要評価は16週)の二重盲検試験です。
 投与16週目にPASI 75を示した患者様は、アダリムマブ投与群では、40mg隔週投与で57.9%、40mg隔週投与(初回に80mg負荷投与あり)で62.8%、80mg隔週投与で81.0%であり、アダリムマブ投与群はプラセボ投与群(4.3%)に比べて有意に優れた改善効果を示しました。また、投与4週目以降、アダリムマブ投与群においてPASI 75を示した患者様の割合は、プラセボ投与群と比較して有意に高く、効果発現は速やかでした。また、DLQI* やSF36* を使用したQOL評価においても、アダリムマブ投与群はプラセボ投与群に比べて有意に優れ、乾癬患者様のQOLを改善することが確認されました。安全性においては、プラセボ投与群と比べて臨床的に問題となる差は見られず、関節リウマチ患者様で見られたものと同様でした。

* PASI:(Psoriasis Area and Severity Index)乾癬症状の程度と広さを全体的に測ることでその治療法が乾癬に有効かどうかを判断する際に使われる皮膚症状の評価方法
* DLQI:(Dermatology Life Quality Index)皮膚疾患のQOL評価
* SF36:(MOS Short Form 36-item Health Survey)36項目健康関連QOL尺度

2.用語解説

1)乾癬
 乾癬は、皮膚に「プラーク(局面型皮疹)」と呼ばれる隆起した炎症と鱗屑を伴う紅斑が生じ、病変部が割れて出血するという、非伝染性の自己免疫疾患です。痛みが伴い、また職場や社会での活動や人間関係にも影響を及ぼす可能性があり、自己イメージの低下や社会的孤立に苦しむこともあります。
 最も多いタイプの尋常性乾癬では、隆起した紅斑部が生じ、その部分の皮膚は銀白色の鱗屑で被われ痒みや熱感を伴うこともあります。病変部は頭皮、膝、肘、腰や手足が多いものの、他の部分の皮膚や、手足の爪や関節にも現れることがあります。
 乾癬の発症年齢は幅広く、特に15歳から35歳での発症が多いと考えられています。重症度には個人差があり、軽症の患者様では、主に局所療法が使用され、中等症や重症の患者様では、全身療法や光線療法が行われていますが、現在、乾癬を完治させる治療薬はありません。
2)TNFα
 TNF(腫瘍壊死因子:Tumor Necrosis Factor)とは、腫瘍細胞に対する傷害活性を有する因子として発見された細胞間相互作用を媒介するタンパク質(サイトカイン)の一つです。
 TNFαは、マクロファージ、リンパ球、血管内皮細胞など種々の細胞によって産生され、炎症反応を惹き起こしたり、増強したり、炎症細胞を活性化したりします。
3)モノクローナル抗体
 単一株(モノクローン)の抗体産生細胞から得られた抗体で、アミノ酸配列等の構造が均一である抗体です。

3.アボット社について
 米国イリノイ州シカゴに本拠を置くアボットは、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数 65,000人を擁し、世界130カ国で営業活動を行っています。
 その事業内容は新薬の研究・開発に加え、医療用医薬品、栄養剤、医療用機械器具、医療用計測器、診断薬の分野における研究、開発、製造、マーケティングそして販売、と多岐にわたっています。
 日本国内では、従業員数2,100人、医療用医薬品、栄養剤、医療用機械器具、医療用計測器、診断薬の製造および開発、ならびに販売とマーケティングを行っており、東京、大阪、福井、千葉に拠点を置いています。

4.アボットの免疫分野への取り組み
 アボットは、免疫疾患に対する新規治療薬の創薬と開発に力を注いでおります。1989年に創設したアボット生物科学研究所(米国マサチューセッツ州ウースター)では、自己免疫疾患の新規治療法の開発に向け、世界最高レベルの創薬活動と基礎研究を行っています。
 アダリムマブ(海外製品名:HUMIRA®)に関する詳細や処方情報については、www.HUMIRA.com をご覧ください。またはAbbott Medical Information(米国:1-800-633-9110)までお問い合わせください。
以上