米国・バイオベンチャー、モルフォテック社の買収契約が発効

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫、以下、エーザイ)と米州統括会社エーザイ・コーポレーション・オブ・ノースアメリカ(本社:ニュージャージー州、社長:清水初、以下、ECA)が本年3月22日に発表した米国モルフォテック社(Morphotek® Inc.、本社:ペンシルバニア州、社長:ニコラス・ニコライデス、以下、モルフォテック社)の買収契約が、米国独占禁止法上の審査等を終了し、4月16日(米国東部時間)発効しました。本契約における買収価額は325百万ドル(純現預金差し引き後)となります。

モルフォテック社の本社所在地は引き続きペンシルバニア州エクストン、社長はニコラス・ニコライデスとなります。

モルフォテック社は、抗体医薬の研究開発を専門とするバイオベンチャー企業で、独自のヒト抗体技術「Human MORPHODOMA®(ヒューマン・モルフォドーマ)」および「Libradoma™(ライブラドーマ)」を使用し、各種がん、関節リウマチ、感染症などの疾患に対する抗体治療薬の開発に取り組んでいます。現在、同社のパイプライン中の2品目がそれぞれ卵巣がんと膵臓がんを対象とした臨床試験に入っているほか、前臨床段階にある候補品目を複数保有しています。

当社は、がん領域を第V期中期戦略計画「ドラマティック リープ プラン」において最重点領域のひとつと位置づけており、現在、低分子化合物の抗がん剤開発に向けてグローバルな研究開発に取り組んでいます。今回の契約発効により、当社はバイオロジクス分野に本格的に参入し抗体治療薬の充実をはかり、従来の低分子抗がん剤の開発と合わせて、がん患者様の多面的なニーズにますます対応することが可能となります。

また、2006年10月に米国・ライガンド社との抗がん剤4品目の製品買収および同社がん領域スペシャリストの移籍を実施するなど、自社開発や製品買収およびライセンス契約などによる抗がん剤上市に向けた研究開発および販売体制整備を進めてまいりました。モルフォテック社の買収は、エーザイのがん領域の研究開発や事業展開をさらに強化するものです。

以上