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身近な生活にある薬用植物 将軍とよばれる大黄とルバーブ
 古くから薬として使われている植物に、「ダイオウ(大黄・Rheum.palmatum)」という薬草があります。江戸時代の薬種商や、今でも生薬を扱う人々の間では、「将軍」という別称で名が通っています。漢方薬の世界では、劇的な効果を発揮するので、そう呼ばれるようになったといわれています。

 ダイオウは、初夏に黄緑色の小花を咲かせるタデ科の多年草で、ハート型の大きな葉をしています。原産は中国北部、四川、青海省に自生する耐寒性の多年草のため、日本では北海道などの寒冷地で栽培され、草丈は2m、葉は60cmほどの大きな葉に成長します。
 黄色い根茎の外皮を取り除いて乾燥させた大黄を、健胃剤や緩下剤として用います。日本薬局方に収載されている主要生薬の一つとして、健胃、胃腸炎、消化不良、便秘の他、便秘に伴う吹出物、のぼせ、痔、頭重、肌荒れ、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵への適用も記載されています。

 こうしたヤクヨウダイオウ(薬用大黄)を、西洋で食用として改良したのが野菜の「ルバーブ」です。原産は、シベリア南部で、ギリシャ、ローマでは起源前から食用のために栽培していたようです。和名はショクヨウダイオウ(食用大黄)、日本には明治初期に西洋文化と共に渡来しましたが、強い酸味と渋味が日本人の味覚に合わなかったようで、当時は受け入れられなかったそうです。

 しかし最近は、さまざまな西洋料理を食べ慣れて味覚が広がったことから、ルバーブを使った料理や西洋菓子が、日本でも少しずつ広まっているようです。葉にはシュウ酸を多く含んでいるため、生で食べるのではなく、太くて長いフキのような繊維質の葉柄部分をジャムなどに加工して食べるのが一般的です。
 特に、ルバーブや果物をシロップやワインで煮こんだコンポート(砂糖煮)は、ジャムに比べて果実そのものの食感や風味が残っていて糖度も低いため、そのまま食べても美味しいのですが、プレーンヨーグルト、バニラアイスクリームなど添えて食べると、クリーミーな甘さとルバーブの酸味が混ざり合って絶品の美味しさとなります。消化を助け、便秘改善にも効果があるルバーブのデザートは、食後のデザートの“将軍”といえるかもしれませんね。


記事:内藤記念くすり博物館
         野尻 佳与子 (2011年7月)




ダイオウ ルバーブ
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