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身近な生活にある薬用植物
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身近な生活にある薬用植物 毒にも、薬にも
 薬は使い方を誤ると有害な作用が表れることがありますので、決められた用法・用量を守って服用することが大切です。それとは反対に、毒として扱われるものの中には、使い方によって有用なものが知られています。

 中国の伝説に登場する神農(しんのう)は、頭は牛、体は人間という姿をしており、一日に百草をなめて、七十毒に遭いながらも、薬用になるものを探し求めたと言われています。現在でも大阪の道修町では「神農さん」と親しみをこめて、薬業の神様として祭られています。でも70%の確率で毒に遭うということは、かなり危険性が高いですね。

 ベラドンナは毒草ですが、その液を目にたらすと瞳孔が開いて大きく輝いてみえることから、美しい貴婦人という意味から名付けられました。その成分であるアトロピンは鎮痙剤や農薬中毒の解毒などに用いられています。

 トリカブトは、毒矢として熊狩りに使ったと言われる猛毒をもっていますが、子根は「附子(ブシ)」として漢方薬に使われています。附子は、鎮痛作用などの目的で八味地黄丸などに配合されています。附子はブスとも呼ばれ、トリカブト中毒を起こしたときの様な表情のことを表す言葉になったそうです。

 そんな中毒にはなりたくないものですが、万一のときには、つくばの「中毒情報センター」が運営する「中毒110番」が強い味方です。化学物質、医薬品、動植物の毒などによって起こる急性中毒について、実際に事故が発生しているときに電話で対応してくれます。

神農

記事:エーザイ株式会社コーポレートコミュニケーション部
         下山 信美 (2004年10月)

神農像
トリカブト[鳥兜] ベラドンナ
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