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身近な生活にある薬用植物
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身近な生活にある薬用植物 髪のお手入れ
 髪形を整えたり、髪本来の美しさを引き出すお手入れに役立つ植物のお話です。整髪料、シャンプー、トリートメント、ヘアパック、毛染め、養毛剤など、それぞれに適した植物成分があります。

 いにしえより髪のハリと艶を保つ化粧品として、最もよく知られているのはツバキ油、平安貴族の姫君や江戸の町娘、そして現代女性のロングヘアーからお相撲さんの髷(まげ)に至るまで、多くの日本人に愛用されてきました。ツバキ油は、ツバキの中でもヤブツバキ(藪椿)の種子を圧搾して精製します。食用、薬用、灯用、工業用としても上質の油として利用されているそうです。
 ツバキ油の主成分は、人の肌の皮脂に近いといわれるオレイン酸を多く含んでいます。そして酸化しにくいので、化粧品としてもオリーブオイルと同様に極上の美容オイルです。約80年前から市販されている純度100%のツバキ油は、昔から変わらない重厚なガラス瓶入りで、今なお売れ続けているロングセラー商品だそうです。娘、孫と三代にわたる長年の愛用者もいらっしゃるかもしれませんね。

 美男葛(ビナンカズラ・サネカズラ)と定家葛(テイカカズラ)という蔓性植物もあります。これは、昔の武士が整髪時に使った植物で、蔓性の茎を細かく刻んで水に浸しておくと粘質の液になり、ネバネバとなった樹液を鬢付け油の代用品としました。この樹液を整髪剤や養毛剤として、さらに薄めて洗髪剤にしたそうです。髪形を整えて「美男」になるという意味から、美男蔓という名称で呼ばれるようになったそうです。心地よい清涼感の整髪料のために、ネズ(杜松・クロベ・ジュニパー)やクスノキ(クス・樟・楠・樟脳・カンフル)を混ぜたものもあります。

 毛染めには、ヘナ(ヘンナ・HENNA・指甲花)という植物が効果的です。ミソハギ科シコウカ属の植物でインド、ネパール、スリランカ、パキスタン、イラン、西南アジア、エジプト、チュニジア、アルジェリア、モロッコなどに自生している高さ3〜6メートルの樹木、木の葉を粉にしたものが、黄茶系のヘアカラーとなります。最近の流行では髪を茶色系に染める人が増えています。毛染めとしてだけでなく、ドライヤーやカーラーなどによる熱や直射日光の紫外線、毛染めやパーマ液などによって痛んだ髪を丈夫にするなどトリートメント効果も高いことから、ヘナを使った毛染めを薦める美容院もあります。

 実は私も5年ほど前から、ツバキ油をヘアパックやリンス代わりにしたり、ヘナで毛染めをするなど、髪のお手入れに使っています。化学合成系の製品のような速攻性はありませんが、続けているうちに髪に健康的な艶とハリが出できたように感じられます。

記事:内藤記念くすり博物館
         野尻 佳与子  (2009年4月)
ツバキとツバキ油
〜髪のお手入れのための植物〜
ツバキ(椿) オリーブ
ビナンカズラ(美男蔓) テイカカズラ(定家蔓)
・ネズ(杜松・クロベ・ジュニパー) クスノキ(樟・楠)
・ヘナ(ヘンナ) インディゴ(藍)
・ツゲ(柘植)  
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