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日本の国民食とも言われるカレーライス。発祥の地はご存知のとおりインドですが、日本へは開国を機にインド風ではなく、英国風カレーが伝わりました。
伝来当初よりカレーは、米飯と結びつき、カレーライスとして紹介されました。文明開化間もない明治5年刊行の「西洋料理指南」(敬学堂主人著)には、魚介類と葱・生姜(しょうが)・ニンニクを使ったカレーライスが掲載されています。タマネギの代用で葱が使われるなど、当時の苦労がしのばれます。その後、日本海軍・陸軍の軍用食となり、兵士たちが故郷に帰還することで全国に広がっていきます。そして、時代とともにカレーライスは日本のご飯(ジャポニカ種)に合う「日本風カレー」に姿を変え、インド風、英国風とも異なるものとなりました。
ここでは私たち日本人と深い関係にあるカレーライスに使われている代表的な有用植物をご紹介します。乾燥したスパイスや食材としてではなく、植物としての姿をごらんください。いつものカレーライスがきっと一味違うものになると思います。
記事:エーザイ株式会社コーポレートコミュニケーション部
尾形 武彦(2002年3月)
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