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くすりの夜明け 近代の医薬ってどんなものだったんだろう?

天然物からくすりを作る
古代より使われてきた生薬は、有効成分の含有量が一定せず、薬効が不安定だった。しかし、有効成分を取り出して必要量のみ投与できれば確実な 薬効が期待できる。有効成分の抽出は、体の機能の仕組みの究明とともに、治療方法の選択肢が広がった。
モルヒネ・サリチル酸 ジギトキシン・キニーネ
ジギトキシン

ジギタリスは古くから毒性があると知られていたが、イギリスでは民間薬として用いられていた。

1775年にイギリスの医師・ウィザリングが、ある老女が水腫の治療に用いた家伝薬にジギタリスが含まれていることに気づき、貧しい人たちのための施療病院で用いたところ、すぐれた利尿剤と判明した。その後、別の医師が心不全水腫患者にジギタリスを投与して成功したことから、ウィザリングは葉柄・葉の主脈を取り除いた葉身に活性成分があるとつきとめ、葉の粉末をジギタリス葉として用いた。

1869年にはフランスの化学者・ナティペユにより、ジギトキシンが抽出された。

ウィザリングの存命中にはまだ聴診器がなく、心臓の疾患についてはよくわかっていなかった。強力な利尿作用以上に、心不全に効果があると判明し、用いられるようになったのは、ジギトキシンの発見以後である。

キニーネ

マラリアはハマダラ蚊が媒介するマラリア原虫が血球内に寄生することで起きる感染症で、重症の場合は死に至る。

温帯から熱帯にかけての世界各地で流行し、日本でも”瘧(おこり)”として知られていた。

1630年にペルーのアンデス山脈で発見された木の樹皮(キナ)がマラリアを治すとして用いられてきた。

キナは、17世紀にヨーロッパに紹介され、17世紀末には大量のキナ皮が解熱剤として用いられるようになった。

キナ皮からキニーネおよびシンコニンが分離されたのは、1820年フランスのペルティエとキャベントゥによる。

その後、1926年に合成殺虫剤D.D.T.により、蚊の数を減らすことに成功し、1945年以降はマラリアの治療には、合成マラリア剤が使われるようになった。


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ジギタリス
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キナ
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