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医薬品アクセス

当社のアプローチ

医薬品アクセス向上に向けたエーザイの生産・物流活動(デマンドチェーンシステムズ)

2015.03.06掲載

高い品質のエーザイ製品を、世界中のより多くの患者様へ

 医薬品企業は、患者様・生活者の皆様の生命に直接関わる製品を扱っており、高い品質が保証された医薬品を安定して生産し、必要とする患者様に確実にお届けすることは、私たちの社会に対する責務です。エーザイでは次のような品質方針を掲げ、高い倫理観と使命感をもって、高い品質の医薬品を世界中で必要とする方々にお届けしています。

エーザイグループ 品質方針

「我々の造る一錠、一カプセル、一管が患者様の命とつながっている。」

 当社では、より患者様志向の医薬品生産・物流を目指して、製品の生産・供給を行うだけでなく、患者様のデマンド(需要)を積極的に捉え、生産活動・製品改良を進めるデマンドチェーン体制をグローバルに展開しています。

 現在、当社グループは日本・米国・英国・中国・インド・インドネシアに生産拠点を有しています。それぞれの拠点が独自の強みに基づいた機能を持ち、グローバルな連携と地域に密着した細やかな対応により、世界各国において高い品質を有する医薬品の安定供給を実現しています。また、当社のhhc理念を各工場と共有してそのマインドを根付かせると共に、日本の工場で蓄積された技術やノウハウのグローバル拠点への移譲を推進しています。成熟した先進国市場に加え、新興国・開発途上国に向けた製品の生産物流、品質保証、そしてプロダクトセキュリティー(偽造医薬品への対策)を強化すると同時に、患者様が購入しやすい価格で製品を提供する「アフォーダブルプライス」に向けた取り組みも加速しています。

 以下に医薬品アクセス向上に向けたデマンドチェーンシステムズでの取り組みについてご紹介いたします。

1. バイザッグ工場(インド)稼動によるアフォーダブルプライスの実現

 当社グループが掲げる医薬品アクセスの改善には「アフォーダブルプライス(患者様が購入しやすい価格)」の実現が重要であり、バイザッグ工場はこの中心的役割を担っています。日本、米国、インドの当局より原薬および製剤の製造工場として、また、欧州、韓国の当局より原薬の製造工場として、GMP*承認を取得しており、新興国・開発途上国を含む世界に向けた生産工場としての体制を強化しています。

*GMP;GMPとはGood Manufacturing Practiceの略称であり、医薬品の製造管理・品質管理に関わる基準のことを指します。日本語では、「良い製造基準」「良き医薬品製造規範」などと翻訳されます。

バイザッグ工場 製剤生産施設

 バイザッグ工場は、当社が支援しているWHOのリンパ系フィラリア症制圧プログラムにおいて、その治療薬である「ジエチルカルバマジン(DEC)」の製造を担っています。2013年10月よりバイザッグ工場で製造したDEC錠が蔓延国に向けて無償で提供されています。DEC錠はバイザッグ工場で製剤開発が行われました。世界の蔓延国の人々に安心して服用していだだくことを考慮し、ボトル包装のラベルは4カ国語(英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語)で表示されています。

DEC錠ボトルに貼られている、4カ国語でのラベル表示
(左より英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語)

2. 蘇州工場(中国)に注射剤生産工場を建設

 当社グループは、中国国内向けの固形剤の生産および包装の拠点として蘇州工場を保有しています。さらに、今後も成長が期待される中国市場の主力製品である末梢性神経障害治療剤「メチコバール」注射剤の安定供給体制の構築と、中期的な視点での生産活動の効率化を実現するため、中国に注射剤を一貫製造する工場を新たに建設しました。
 将来は本工場で生産した注射剤を他のアジア諸国、中南米等に供給することも視野に入れており、グローバルな生産拠点としての一翼を担います。新工場の竣工により、市場成長が著しい中国およびその他新興国・開発途上国への高品質な製品の安定供給体制を強化し、より一層の患者様貢献を果たしてまいります。

蘇州工場の注射剤生産施設

3. 偽造医薬品への対策

 高品質な医薬品を適切に管理されたルートを経て、患者様まで確実に届けるため、当社グループでは、エーザイ グローバル・プロダクト・セキュリティポリシーを定めています。そのポリシーに則り、規制当局や他の製薬企業との偽造医薬品対策での連携に積極的に参加しています。同時に、生産・物流においても具体的な対策を講じることで、安全な医療環境の実現に向けた取り組みを進めています。

~DEC錠の偽造医薬品への対策~
 各ボトルラベルに固有のID番号および2次元バーコードが印刷され、エーザイ製品として追跡が可能です。また、カートンおよびパレットにもシリアル番号を印字しています。これらは、偽造医薬品の流通防止対策の一環として採用しています。

4. 大規模災害やパンデミックへの備え

 大規模災害などの非常事態発生時にも製品を安定して供給するため、エーザイグループではBCP(事業継続計画)の策定を進めています。ネットワーク企業も含む全社方針のもと、各機能、地域のBCPを体系化・整備し、グローバルに一貫して対応できる体制を整えました。
 また、災害発生を想定し、人的被害を最小にとどめて速やかに事業継続のための活動に着手できるよう、各事業所にて訓練を繰り返し実施しています。さらに、商用電源の停止に備え、必要な電力を確保するための自家用発電設備を、海外を含めたすべての工場に設置しました。今後もより高度な安定供給体制の構築を進めます。

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